相続登記(不動産の名義変更)

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上申書という相続登記添付書類について

相続登記には、「上申書」という書類が必要となる場合があります。被相続人の古い住所を証明する住民票が発行されない場合や、相続人を特定するための除籍等が発行されない場合です。
このページでは、どのような場合に上申書が必要となるのか、その記載内容はどのようなものであるかについて、司法書士が解説しています。

どのような場合に上申書が必要となるのか

上申書は、すべての相続登記において必要となる書類ではありません。むしろ、通常は必要ではないのですが、例外的なケースにおいてのみ添付する書類です。

たとえば、被相続人の住所を証明する住民票等が発行されないというケースです。

登記簿に記載されている住所(=所有権を取得したときの住所)が、亡くなったときの住所と異なっているときには、その住所の変遷を、住民票や戸籍の附票で証明する必要があります。

しかし、住民票や戸籍の附票には保存期間があり、通常は転出等により除票となってから5年で廃棄されますので、発行されない場合があります。このような場合に、上申書を添付して、被相続人と登記名義人とは、住所が異なっているけれども、同一人物であるということを証明します。

もうひとつのケースとして、相続関係を証明する除籍・原戸籍等が発行されないというケースで、除籍が保存期間を経過して発行できない場合にも、上申書が必要でしたが、こちらの取り扱いは廃止されました(平成28年3月11日付 法務省民二第219号法務省民事局長通達)。こちらのケースでは、今後、除籍等の滅失等により「除籍等の謄本を交付することができない」旨の市町村長の証明書を提供すれば、上申書の提出は必要ないということになりました。

上申書の記載例

住所沿革がつかない場合の上申書

上申書

○○法務局御中

今般、被相続人である 亡○○所有名義の後記物件について、相続を原因とする所有権移転登記の申請をいたしますが、物件登記簿上の住所から 亡○○死亡時に至る住所の変遷を証明できる資料が存在しないため、物件登記簿上の所有権登記名義人 ○○ と 亡○○ との同一性を証明することができません。

しかしながら、物件登記簿上の所有権登記名義人 ○○ は、被相続人 亡○○ 本人に間違いありません。

また、本登記が受理されることにより、その権利関係に関して今後いかなる紛争も生じないことを確約し、決して御庁にはご迷惑をおかけいたしません。つきましては、本登記申請を受理していただきたく、ここに上申いたします。

所在 川西市栄根二丁目
地番 ○番○
地目 宅地
地積 200㎡

所在 川西市栄根二丁目○番地○
家屋番号 ○番○
種類 居宅
構造 木造瓦葺平家建
床面積 200㎡


(日付・署名欄省略)

※相続人全員が実印で押印し、印鑑証明書を添付する必要があります。


他に相続人がいないことを証明する上申書

平成28年3月11日付 法務省民二第219号法務省民事局長通達により添付不要となりました。

上申書

○○法務局御中

今般、後記記載物件につき相続による所有権移転登記を申請するにあたり、被相続人の相続を証する書面は一部添付不能のため、本書をもって被相続人の相続人は本件申述者のみであり、他に法定相続人のないことを上申いたします。

また、本登記が受理されることにより、その権利関係に関して今後いかなる紛争も生じないことを確約し、決して御庁にはご迷惑をおかけいたしません。つきましては、本登記申請を受理していただきたく、ここに上申いたします。

所在 川西市栄根二丁目
地番 ○番○
地目 宅地
地積 200㎡

所在 川西市栄根二丁目○番地○
家屋番号 ○番○
種類 居宅
構造 木造瓦葺平家建
床面積 200㎡


(日付・署名欄省略)

※相続人全員が実印で押印し、印鑑証明書を添付する必要がありました。

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